(社)日本環境衛生施設工業会
会長 藤村 宏幸
 

 皆様には、本日の総会にご出席いただき、まことにありがとうございました。また、日頃、この工業会の活動のためにご尽力賜っておりますことに心から感謝いたしております。
 このような現在の多事多難な折、皆様方も大変ご心痛のことと思いますし、私も実際にいろいろな思いがいたしております。今回、お聞き及びのとおり私は会長職を退任させていただくということになっております。今の大変な時期に本当に申し訳ないと思いますが、この退任につきましては、昨年からそのように考えておりました。
 実は私は5年前に前立腺を手術いたしましたが、昨年の暮れから再び治療をしなければいけないだろうという兆候が出て参りました。そういうこともございまして、この工業会の活動に支障を来すようではという思いもございましたし、就任の際、2期4年間を務めさせて頂くということを申し上げていたということもございまして、退任の申し入れをしたわけでございます。ところが、この退任の時期にたまたま今回の事に遭遇してしまい、それだけに会員の皆様に申し訳ないという気持ちが強うございます。
 しかし、前々から申し上げていますように、この廃棄物、特に一般廃棄物、産業廃棄物、それからバイオマスとしての汚泥分、これは畜産糞尿を含めまして大切な循環資源でございます。昨今、石油価格も大変上がって参っておりますし、再生可能なエネルギーとしてはバイオマス以外にないわけでございまして、この分野で多くの技術を開発し、また熱処理に関しては世界の最先端を行っているわが国の、この工業会会員会社の技術は、今後大きく市場の中で拡大もし、また社会の役に立つ技術であると信じております。
 皆様方の会社それぞれにそういう思いのもとでいろいろな技術開発をなさり、いろいろビジネススキームをお考えになっていらっしゃいます。例えば中国に行きましても、既に中核都市の大規模なごみ処理に対しては日本勢が非常に大きな力を発揮致しておりますし、韓国においても日本の技術が大変活用されているように、今後バイオマスの分野でもそういう技術が社会のためになるということを信じております。
 ただ、残念なことに、いろいろなことが続いておりまして、われわれは自信とか、プライドとかいうのですか、もう一度それを取り戻す必要があると思っております。ぜひもう一度、自信を持って、循環型社会構築への貢献をしていただきたいと思います。退任する時になってこんなことを申し上げるのも恐縮ではありますが、これは私の心情をそのまま申し上げているわけであります。今後、私自身もそういう分野でお役に立つことがあればぜひやっていきたいとも思っております。いずれにいたしましても、大変な時期に退任することになりまして皆様にはまことに申し訳なく思っておる次第であります。
 この4年間、皆様方のご協力を得まして、つつがなく務めを終えさせていただきましたことを厚く御礼申し上げましてご挨拶といたします。どうもありがとうございました。

戻る

Copyright(c) 2001 JEFMA. All rights reserved.