平成14年12月24日に平成15年度予算案が閣議決定されました。会員の皆様には既にFAXで速報を、また郵便で詳細をお送りしたところですが、この予算案では、廃棄物関係予算は他府省計上分を含めて1,581億円、対前年度比では12.0%のマイナスとなり、公共事業費が対前年度比3.7%マイナスであるのに対して、いささか失望せざるを得ない状況にあります。
ただ、同じ日に14年度補正予算案も閣議決定されましたので、これを含めて15か月予算として見た場合、環境省計上分(次の表の D=B+C)は1,530億円、4.5%のマイナスとなり、14年度の執行状況なども勘案すれば、すこしは息がつける状態かといっても差し支えないかもしれません(廃棄物対策課所管)。
ちなみに平成14年度の当初予算では、廃棄物関係予算は他府省計上分を含めて1,797億円、対前年6.6%のマイナスではありましたが、公共事業全体の対前年度比マイナス10.7%をだいぶ下回っていたので、廃棄物関係者としてなんとなく納得した次第でした。
財政当局としては、平成14年12月をもってダイオキシン類対策が終了し、いわゆる駆け込み需要が終了したので、15年度の需要はそれほどないと読んでおられるのかも知れません。しかし、潜在する汚泥再生利用センターに対する建て替え需要など、業界側の情報としてはまだまだ仕事量が予測される中で、15年度は補助採択条件の緩和など、事業進捗のための国のさらなるご配慮を願うものであります。
公共事業としての廃棄物処理施設整備費のなかでは、浄化槽が高い伸び率を示していますが、これは実際に需要が高く、国民経済的にも割安な施設であることが評価されたのでしょう(浄化槽推進室所管)。また、産業廃棄物処理施設関係は148億円で4.4倍にも伸びていますが、これはPCB処理のための施設整備(105億円)と産業廃棄物処理施設モデル的整備事業(41億円)が主なものです(産業廃棄物課所管)。
また、非公共事業ですが、産業廃棄物の不法投棄等に係る原状回復を代執行する都道府県を資金援助するために設けている基金の造成に必要な経費の補助金が平成14年度の2億円から32億円に増額されたことも注目すべきでしょう(適正処理推進室所管)。
このほか、関係の税制改正につきましては、PFI事業の推進に資するため、PFI選定事業者が設置する一般廃棄物処理を行うための家屋や償却資産に対する税制上の特例が新設されることになりました。
いずれにいたしましても、新年の通常国会で十分なご審議をいただき、14年度補正予算につきましてはできるだけ早期に、また15年度予算につきましても年度内の成立を願うものであります。
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環境省要求分(単位:億円) |
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A
14年度当初
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B
14年度補正
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C
15年度当初
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D(%)
=C/A
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E
=B+C
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F(%)
E/A
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廃棄物処理施設
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1,603
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57
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1,473
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91.9
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1,530
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95.5
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(内 数)
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浄 化 槽
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157
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7
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212
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134.9
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219
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139.4
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産廃施設等
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33
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148
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443.3
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全府省要求分(単位:億円) |
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A
14年度当初
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B
14年度補正
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C
15年度当初
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D(%)
=C/A
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E
=B+C
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F(%)
E/A
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廃棄物処理施設
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1,797
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59
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1,581
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88.0
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1,640
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91.3
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(内 数)
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浄 化 槽
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164
|
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219
|
133.8
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産廃施設等
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33
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148
|
443.3
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